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ベレン マジャのタラント

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動画は、ベレン マジャによるタラントです。2011年ヘレスのフェスティバルでの作品「トレス」初演のもの。

タラントは鉱山に働く人たちの歌といわれ、伝統的に地味めの衣装で踊ります。ここでもシンプルな衣装ですね。最初、歌が無伴奏で歌われていますがこれは非常に珍しいことです。歌だけで踊ることで歌と踊りの関係がはっきりみえてきます。靴音もいつもよりはっきりきこえてきます。フラメンコの伝統をしっかりふまえつつも、新しい感覚をとりいれてきたベレンらしい一曲です。

ベレン マジャは1966年生まれだからもうベテランなのですが、いつまでもフレッシュなイメージのある踊り手です。父はマリオ マジャ、母はカルメン モーラと、フラメンコの歴史に名を残す偉大な踊り手二人を両親に、その仕事先ニューヨークで生まれました。

マドリードのフラメンコ スタジオで学び始め、タブラオ デビュー。後、セビージャで移り、ここでもタブラオ“ロス ガジョス”などで活躍しました。当時、初めて彼女を観ましたが、シンプルな衣装がとても印象的でした。このビデオでもそうですが、フリルの少ないシンプルな衣装は、華やかなフリルがいっぱいの衣装のダンサーたちの中で際立っていました。

その後、父マリオの舞踊団などで活躍した。フラメンコだけでなく、クラシックバレエやコンテンポラリー、インド舞踊なども学んだという彼女は独自のスタイルをうちたてました。1995年の映画「フラメンコ」での彼女を覚えているでしょうか。メトロノームのように刻まれる音をバックに静止を多用したデジタル的とでも言うような動きやそれまでのフラメンコにはないような表現をとりいれた踊り多くのアーティストに影響を与えました。

1996年に初めて自らの振付け作品で公演。その後、歌い手マイテ マルティンとの共演ではみごとなバタ デ コーラさばきをみせたり、踊り手ラファエラ カラスコとはコンテンポラリー/ダンサーによる演出で驚かせたり、そして近年は演劇的手法をつかった作品を発表したり、と多彩な活躍はベレンならではでしょう。

ベレンの魅力は、モダンな感覚のフラメンコも、クラシックなフラメンコも、どちらもできるオールマイティさ。自らの表現を追い求め、彼女がたどりついたフラメンコは、その衣装同様シンプルでシック。よけいなものをそぎ落としフラメンコの本質だけがみえてくる、そんな気がします。

10月12日、マヌエル リニャンと一緒にどんな舞台をみせてくれるのでしょうか。

志風恭子
『flamenco festival in Tokyo 公式ブログ』より

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